こんにちは。O(∩_∩)O
前回、自立について考えてみましたが、そこでリカバリーという言葉が最後に出てきたかと思います。😐
自立を考えるうえで、これも必要かな?と思って今回はこの話題にしたいと思います。
ICIDHやICFの話はどこ行ったんだ?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は図を載せたいんですが、そのやり方が分からないという事情もあったりします(ToT)。
すみません。ψ(._. )>
ところで、この「リカバリー」という言葉、ずばり日本語に訳すと「回復」という意味なのですが、普通、病気からの回復というと、病気が治ることを意味しますよね。
ですが、それが障害となると、なかなかその障害がなくなるということは難しくなります。🎈
この「リカバリー」という言葉は主に精神障害の領域で使用されることが多いと思うのですが、私はあらゆる障害に使用されて良いと考えています。🎐
実際、使用されているのかもしれません。
精神科の疾患では、精神疾患を抱える前の状態に戻るのではなくて、その前の状態よりさらに良い状態になることを回復というようです。🎭
前の状態があったから精神疾患を抱えてしまったのであって、前の状態に戻っても同じことを繰り返すということでしょうか。👒
前置きが長くなりましたが、この「リカバリー」という言葉の意味は、「障害を抱える前の状態に戻ることではなくて、その障害を経験したことによって、新たな人生の価値観や生きる目的、目標を獲得して、障害を抱える前よりも豊かな人生を送ること」だと言うことができると思います。🌈🌈
健康なときには気づけなかった価値に気づくことができるということでしょうか。
価値転換ということもできますね。
「障害からの回復ではなく、その障害における回復」(う、ややこしい?)とも言えると思います。🌍🌍
要は、新たな生きがいを見つけて意欲をもって生活するということになりますかね?
簡潔なのですが、難しく説明すると(T_T)、リカバリーとは「レジリエンスを根底として、ストレングスを手段・方法に用い、エンパワメントを目的とする活動、その一連の流れ」のことと言えます。
(すみません、もう気づいておられる方もおられるかと思いますが、実は理屈っぽいやつなんですよ、私・・・(ToT))
ここで言葉の説明をしますと、レジリエンスとは、自己回復力とも訳しますが、「もともと人に備わっている回復しようとする力」のことで、誰にでもあると思われます。
児童領域ではレジリエンスを少し違う意味で使うこともあるようですが、ここでは割愛します。
ストレングスとは、強みとも訳しますが、得意であることや興味のあること、社会資源、友達が多いとか環境的なものも入り、人に有利にはたらく要素のことと言えると思います。(*≧︶≦))( ̄▽ ̄* )ゞ
社会資源とは、その人に有利にはたらく、社会にある機関など環境的要素のことと言えるでしょう。😋
エンパワメントとは、「問題解決能力を高めること」とも訳しますが、「目的をもって、そのために課題に取り組む意欲を高めること」とでも言えば良いのでしょうか。🌝
ストレングスでは、一見弱み(短所)と思われがちなこと、例えば、「頑固」、「家のライフラインが止められている」などは、「意思が強い」、「家で雨風は防げる」などと言い換えることで強み(長所)に変換することができます。🍭
これをリフレイミングと言います。🍧
エンパワメントの強化には、課題に取り組もうとする意欲を喚起する「動機づけ」が有効でしょう。🍵
ナンダカややこしくなってきましたが、ここで例をあげてみます。
アルコール依存症の患者さんがいたとします。(∪.∪ )...zzz ( ´・・)ノ(._.`)
その患者さんは、本人が意識するせずに関わらず、なんらかのストレスでお酒におぼれて、その結果、脳がその患者さんの意思とは関係なくアルコールを欲してしまいます。
毎日、朝からお酒を飲んでは何もできない連続飲酒状態です。🍓
人からは「何もしないでお酒ばかり飲んでだらしない」などと言われたりしています。
しかし、その患者さんは「何もしたがらない」とは限らないのです。
何かをしたくても、お酒を飲んでしまうのでできないのです。🥑
アルコール依存症には治癒はないと言われますが、回復することはできます。
そして、アルコール依存症からの回復には断酒しかありません。
その患者さんが断酒したとします。🍀🍀
「断酒」だけを目標にすると、それは苦しい目標になってしまうでしょう。
ですから「1日断酒」などと目標期間を短くして取り組むのですが、何か他の目標を見つけて、その目標の達成のために断酒すると、断酒がずっと楽になる気がします。
ただ断酒をするだけ、それだけでもお酒を飲むよりはずっと良いのですが、お酒を飲まなければその気になれば、できることはたくさんあります。
せっかく断酒をしているのだから、ただ断酒するだけではもったいない気がします。
そこで大事になってくるのが「動機づけ」だと思うのです。
「何かのために、何かをするためにお酒を飲まない、頑張る」という、その「何か」を見つけることです。\(@^0^@)/
その「何か」がストレングスと大きく関わってくると思います。
支援される方は、その「何か」をその患者さんと一緒に探してみてください。
お酒を飲まない生活に新たな価値を見い出し、何かに取り組む。🚩
断酒会やAAといった自助グループに通うことに喜びや楽しみを見い出すのも良いと思います(自助グループについては、また今度お話ししたいと思います)。
実際、お酒をやめたい人同士の集まる自助グループに通うことを楽しみにして、そこで、お酒を飲まない日々の生活でのいろんなことへの取り組み、その様子、時にはその苦しみなどを話し、また聞いて、順調に回復しておられる方を私は多く知っています。
お酒を飲んでいたときには気づかなかった、こんなところにこんな幸せがあったという話をよく耳にします。
このように、アルコール依存症の患者さんがお酒を飲まない生活に意義を見いだし、自分らしく生きていけることがリカバリーに他ならないのではないかと考えます。
三重苦を克服したヘレン・ケラーさんは、三重苦がなければ福祉に尽力されることはなかったかもしれません。👩🦰
そういう意味で、彼女はリカバリー実践の代表のように思えますが、ヘレン・ケラーさんのような存在は特別だと思います。⭐⭐
同じ障害や苦しみを抱える人を助ける活動をしておられる方をピアサポーターと言います。
さらに、そのための資格をとって専門職として活動しておられる方をピアスペシャリストと言います。
しかし、そうならなくても、何かを見つけて、その人がその人らしく生きていければ、それは素晴らしいことだと私は思っています。o(* ̄▽ ̄*)o
今回はここまでにします。(❁´◡`❁)
いつも簡潔に分かりやすくと思って書いているのですが、書いているうちにどうしても、あれもこれもと長くなってしまいます(回数を重ねるごとに)。
最初は、いろんなお話しをした後に自立について考えていきたいと思っていたのですが、今は、私が毎回お話しする内容全体から自立とはどうあるべきかについて考えていけたらと思っています。
自立のあり方について、私の考えが及ばない点があると思います。
また、間違っている点があるかもしれませんが、その時はどうか教えてください。
また進め方が変わるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。🤩🤩